屋根材の種類と特徴
屋根材の種類と特徴
どの屋根材を選ぶべきか判断は難しいですね。生活の中では、屋根を見る機会はあまりないと思うので、こちらで屋根材の種類と特徴についてご説明いたします。
屋根は、室内を雨風から守ってくれる住宅の構造の1つです。気象で一番被害を受けるのが屋根材です。屋根に用いられる屋根材の種類は意外と多いです。
どの屋根材を選ぶべきか判断は難しいですね。生活の中では、屋根を見る機会はあまりないと思うので、こちらで屋根材の種類と特徴についてご説明いたします。
屋根材の種類ですが、「金属系」「スレート系」「粘土系(瓦)」の大きく3つに分類されます。
●目次
・スレート系
-化粧スレート
-天然スレート
・金属系
-銅板
-ガルバリウム鋼板
・粘土系(瓦)
・釉薬瓦
・無釉瓦
スレート系
住宅屋根の代表格は「コロニアル」「カラーベスト」といった商品名で知られる、薄いスレートの屋根材になります。スレート屋根は、加工性がよく耐久性もあります。一般的に一番普及している屋根材です。
重量が軽いので耐震性も高く、屋根構造が単純なため修理費用も瓦に比べると安価でできます。表面に塗装もできるので、カラーの選択ができます。
デメリットは、塗装されているため、定期的に塗装のメンテナンスが必要になります。瓦に比べると強度は低いです。
スレート屋根の種類について説明しますが、大きく分けて天然スレートと化粧スレートの二つに分類できます。
■化粧スレート
人工的な屋根材で、主原料にセメントと繊維材料を用いて、5mm程の薄い板状に加工した屋根材です。スレート系の屋根は大部分が化粧スレートになります。薄くで重さも軽いので、施工費用も通常より安価になります。
形は、一般住宅に多く使われている「平形」と断面が波の形をしている「波型」があります。「波型」は一般住宅ではあまり使用されず、工場など面積が広い屋根に使われています。
■天然スレート
粘板岩という天然鉱物を約5mmの薄い板状にした屋根材になります。ヨーロッパでは古くから使用されていますが、日本ではあまり使用されていません。
高級感がありますが重量があるため、耐震について考えなくてはなりません。屋根材としては高価なのに加え割れやすいです。
施工費用も高くなってしまうので、日本で普及していない理由になります。
金属系
金属の素材ではトタンが日本でよく使われていました。非常に軽く安価ですが最近ではあまり使用されていません。現在ではガルバリウム鋼板が人気となっています。
一部アルミ素材も利用されています。軽量で、施工性が高いことが特徴になっています。色も豊富ですが、断熱性が悪いこと・遮音性が低いため雨音が気になること・熱伝導率が高いことはデメリットとしてあげられます。
現在は瓦のような形状のものや遮音性・断熱性を高めた製品が出ています。金属系の中でも「銅板」や「ガルバリウム鋼板」は、よく利用されています。
■銅板
日本で古くから利用され、屋根材だけではなく樋が造られたり様々に利用されています。
新品の状態ですと赤銅色をしていますが、水分と空気中の酸素・二酸化炭素に反応して緑青(ろくしょう)という錆が表面に被膜を作り、内部の腐食を防ぐ効果があります。軽いので耐久性は高く耐久年数が約50年と言われています。
■ガルバリウム鋼板
アルミニウム、亜鉛、シリコンからなる鋼板で、メッキ層を施しています。サビに強い耐久性・耐震性を有しています。そのままでも利用されていますが、表面に塗装を施したカラーガルバリウム鋼板も普及しています。
デメリットは、防音性も断熱性も工事を追加しないとその性能が保たれないことです。工事を追加すると費用もかかります。
粘土系(瓦)
粘土を使った屋根材で、主原料は粘土で混練、成形、焼成したものになります。耐久性・耐熱性・断熱性に優れる屋根材です。和瓦と洋瓦と分けることも形状によっては分けることがあります。
重量が重いので、耐震性への配慮も必要になりますが、重さがあるため遮音性が高いです。現在は遮熱タイプや軽量化した商品もあります。粘土系の中には釉薬瓦と無釉瓦というものがあります。
■釉薬瓦
陶器瓦とも呼ばれるもので、釉薬を施した瓦です。色々なカラーを出せるのがポイントです。
耐久性に優れ、水が浸透しにくく、変色や退色もありませんのでメンテナンスは不要となっていますので、瓦自体の耐用年数は半永久的です。
その上、和洋問わず様々な外観に使用できるでしょう。
■無釉瓦
面に釉薬をかけないものが無釉瓦です。「いぶし瓦」・「無釉瓦」などがあります。表面に銀色の炭素膜を施した「いぶし瓦」は和風の住まいに適しています。
「無釉瓦」は、自然な風合いが特徴となっています。耐用年数は約40~50年程になります。